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社長通信

第108号 差

1997年03月号

暖冬だったとはいえ、冬が去り、木々の芽生えが始まりますと、何か浮き浮きした気持になってきます。この3月は当社の歴史の中で、一等重要な決算期を迎えますが、予想では30%以上の増収・増益が果たせそうで、ホッとしているところです。

この業績ですと、株式分割をして株主さんにも報いることが出来そうです。企業が株式公開すると、創業者は創業者利得として、数億、数十億のカネが入って来るそうですが、私の持株数では売りようがありませんので、家の建て替え費用くらいが創業者利得でしようか。大体、創業者というのは、株の大半を持っているものですが、私から言わせると高い所得税を払いながら、どうしてそんなに持てるのか不思議です。しかし私の場合、お金を目的に事業を行なってきた訳じゃなく、会社を大きくすることだけが生きがいですから、夫婦共々全く文句はありません。増収増益を続けること---社長にとってこれほどの勲章は他にありません。

最近、マスコミに取材されることが多くなり、そのことにより同業者も当社が今年中に株式の店頭公開をする予定であることを知ることとなりました。昭和55年にこの業界に参入以来、業界の常識が無いことを武器に、孤軍奮闘してきたのはご存じの通りです。同業との付き合いも、同じ霊園の販売業者として、組合の会合に出る程度です。長い歴史を持つ業界ゆえ、新参者には排他的で、仲間扱いをされなかったと言うのが実態です。それ故、業界の常識に従うどころか、あえて逆らって生きてきた結果が今日の繁栄をもたらしたとも言えそうです。

他社との差をあえて列記すれば、その第1は、土地だけではなく、墓石価格もはっきり表示したことです。(業界参入した頃、同業のチラシは土地価格しか表示していなかった。)

第2は、顧客第一主義を貫いたことです。古い業者は、霊園が売手市場であったため、お客さまより墓地経営者である寺院の方ばかり見ていたと思います。

第3に工事や事務の合理化にあると思います。この1年間に、13億円近い売上げ増があった訳ですが、社員は15%(16名)しか増えておらず、円安による原価増、販売経費増に拘らず、コスト増を吸収できたのは、合理化の結果であろうと思います。

第4に、成果を正当に評価し、やりがいのある給与システムと、自己管理に基づく就業規則(フレックスデー&タイム)にあろうかと思います。バブル崩壊後に当社は急激な伸びを示していますが、物が溢れている昨今は、営業力がものをいいます。その営業を支えてくれている営業マンのやる気を引き出しているのは、給与システムに負うところが大きいように思います。

第5に継続して投資を続けていることです。もちろんリスクも伴いますが、計算されたリスクはリスクでない訳で、経営者が結果責任から逃避する余り、投資や改革を怠ったら企業の明日はないも同然です。その投資も、最近は当社一社で寺院とタイアップしてやっていますから、完成した暁には競争力において他の追随を許さない訳で、それがまた当社の強みになっています。この様に見てきますと、当社は顧客志向に基づくベンチャー企業であると定義付けられそうです。

ところで、昨年の経済成長率は、先進国でトップの3.6%だったとか。当社の場合、客単価が落ちているのに売り上げ増を果たしていますが、世の中も価格破壊が進みながら成長したということは、全体としては景気は良いのです。

しかし業種、業態の中での、優勝劣敗が激しい時代が来たと思います。トヨタとマツダを見れば分かる様に、同じ業界にあっても、横並びで儲かるのではなく、知恵や人材、新製品といった優れた「差」のある経営資源を持った企業のみが生き残れる、凄まじい時代がこれから数年は続くと、私は思います。

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