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社長通信

第133号 お互い様ねっとわーく

1999年05月号

第33期の決算を終え、6月24日に株主総会を開くことになりました。売上は前期比0.3%増の60億26百万円、経常利益は同62.3増の6億38百万円、当期利益は同63.6増の2億81百万円となり、株主の皆さんに一応顔向けのできる業績となりました。予定通りの売上は確保が出来ませんでしたが、予定以上の利益となったのは自社開発霊園の増加により、外部に支払うコミッションの低下に負うところが多いようです。19年前、この業界に参入したころ、当社が扱う霊園は同業他社が売りづらくて扱わない物件ばかりで、販売に苦労した訳です。しかしながら、知恵と努力でそうした霊園さえも、短期で販売するノウハウを確立していった訳ですから、それが不況下でも業績を落とさずに済んだ理由だと思います。
最近では石材業の世界だけではなく、お坊さんの世界でも当社のことが有名になり、来社されることが多くなりました。その中の或る僧から近江商人の家訓を頂きました。「汝よく自重して、商いに余分の利を欲するよりも、長命にして、末永く、衆と共に利せんことを心がけ、自利利他の仏心に随順せよ」。滋賀県出身の私を「さすが近江商人!商売は天才」と、誉めているのか、けなしているのか判らない言葉で、そう言われることがありますが、近江商人の真髄はこの言葉に集約されます。「商売は自重してやれ。物を売るのに適正利潤以上の儲けを取るな。長生きして、何時までもお客様の喜びが自分の利益に繋がると言うことを心がけ、儲けは人々に施すと言う、仏のような優しい気持ちを持ち続けよ。」と言った意味と思いますが、私の場合、ここまではできません。
近々、後楽園球場の近くの興安寺さんが作られた本郷陵苑と言う「立体型お墓4250基」を、本格的に販売することになりました。カードを差し込むと、自分の家のお骨が収納されている場所から、礼拝所に運ばれてくるという都市型陵墓です。「お墓」と「永代供養料」、それに「ご夫婦の戒名(院号・居士)」が付いて50万円という廉価ですが、価格の勝負だけでは4千基からの販売は難しいと思い、シニアを中心にした会「お互い様ねっとわーく」を組織することになりました。
人間は死に対して誰でも恐怖心を持っていることは否めません。しかし、良く考えてみると、若い人たちはともかくとして、人生を折り返すと、恐怖は死そのものでは無く、死に至るまでではないかと思うのです。リタイアした後、何をして暮らそう。病気になったらどうしょう。動けなくなったらどうしょう。一人になったらどうしよう。死んだら誰が葬ってくれるのか。----等々、不安の種は尽きません。私の田舎では、年寄り達が月に一度お寺に集まり、読経や法話のあとに会食をする「お講」。毎日の様にゲートボール。また年に数回の旅行を楽しみます。また葬式があると、隣組(5人組と称す)の人たちが夫婦で仕事を休み、通夜から本葬まで喪主に代わって諸々の仕事を行います。無報酬ですがお互い様なのです。この様に、田舎では未だに昔ながらのコミュニティー社会が残っているところもあります。都会においては自治会が機能しているところは、葬儀の手伝いを役員がやってくれるところもある様ですが、サラリーマンが現役で亡くなったり、家族が亡くなった場合、会社の総務や所属部課の同僚や部下たちがお手伝いするのが、今までの企業の習慣でした。しかしながら、役員はともかく、これからの厳しい企業経営において、こうした麗しい風習が許されるでしょうか。NOと言わざるを得ません。今後、中高年が増え続け、20年後には50歳以上が国民の半分を占めます。何もしない、何も出来ないシニアが街中に溢れます。しかし、ほとんどの人が何等かの特技をお持ちの筈です。「お互い様ねっとわーく」は暇をもて余した人々を組織し、20人づつにグループ化し、定期的に集まります。調理師だった人は料理、パソコンに長けた人はパソコン。盆栽、ガーデニング、長唄、俳句、写経、絵画、写真、つり、ゴルフ、カラオケ、何でも構いません。何かに長じた人が、先生になりボランティアで教え合うのです。また、旅行会社にいた人は旅行を企画する。ライターは機関紙の編集。そして仲間が病気になればお見舞いに行き、元気な人は介護に携わってもよいし、亡くなれば葬儀の手伝いをする。更に、墓地や公園・街の清掃も大事な活動です。これが都市型5人組ボランティア組織「お互い様ねっとわーく」なのです。グループのリーダーは希望者にお願いし、会員の行事への参加は実費だけを負担していただき、特技を教える先生も基本的にはボランティアでやっていただきます。この組織の運営・管理を当社が無料で行い、集まる場と生きがいの場を提供するのです。
この夏を目処に葬祭業を始めるべく準備を進めています。白木の祭壇ではなく、花で飾った花祭壇葬を70万円で請け負うことを考えています。生前に花祭壇の形も含めて、自分の葬儀の進行プランを決めてもらい、見積もりをし、その通りに施工するのです。「お互い様ねっとわーく」のメンバーも、きっとこのプランに乗ってくれると確信しています。

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