トップページ社長通信第163号 宗教戦争

社長通信

第163号 宗教戦争

2001年09月号

 世界中の誰もが予想しなかったテロがニューヨークとワシントンで起こりました。民間人を標的にしたこの同時無差別テロは、言語道断であり心底恐怖と怒りを覚えます。犯人とされる一部のイスラム原理主義者達は、アメリカやイスラエルと戦うことは聖戦とされ、自殺ではなく敵を殺すための自爆を名誉としているから、飛行機ごと突っ込めたのでしょう。国際貿易センタービルがアメリカ合衆国の象徴であり、世界中の金融関係の企業が入っている資本主義経済の要でもあります。アメリカと言う世界経済の支配者と、それを支える経済システムを破壊すること。敵ながら意表を突く見事な戦術です。先の太平洋戦争で、爆弾を抱えた日本の特攻隊がアメリカの戦艦に体当たりで攻撃する作戦を行いましたが、大半が打ち落とされ目的を達成できませんでした。それと比較して、彼らはガソリンと言う爆弾を満載した敵国(アメリカ合衆国)の民間機を乗っ取り、多数の敵(主としてアメリカ人乗客)を人質にし、打ち落とせない状態にして、自らが操縦して、目的物に体当たりする作戦ですから、相手の武器を奪って戦ったことになります。どれほどアメリカが憎いとしても、彼らの大義はイスラムの経典にあり、このテロも“神の思し召し”であり、神に狂わされているとしか思えません。キリスト教とユダヤ教が絶えるまで戦うという彼等をみて、こんな句を思い浮かべました。

“宗教戦争、どちらが勝っても釈迦の恥”

 世界の三大宗教は、今から約2500年前に生れた仏教のあと、それを原典として約2000年前にキリスト教、それから600年を経てイスラム教が生れています。昨今の民族紛争も原点は宗教間の争いであり、それを見てお釈迦様はさぞ悲しんでおられることと思います。

 それでは、命を奉げるほどの狂信者を生むイスラム教の教えとは何なのか。イスラム教はアッラーを唯一の神とし、その完全無二なる神のご託宣によると、預言者マホメット以外を必要としないという。マホメットはキリストに遅れること600年後のキリスト教時代のサウジアラビアのメッカで生れています。マホメットの記したコーランには神アッラーは25名の預言者をこの世に遣わしたとあります。アダム、モーゼ、キリスト、マホメット(どうしてなのか釈迦は入っていません)などですが、マホメット以降は彼に代わる預言者の出現はないと、コーランで断言しています。コーランは、「人間マホメット」がアッラーの言葉として記した聖典のはず。誰が言ったかは兎も角として、イスラムとは平和・従順・放棄・素直・受諾・純粋・遂行。アラビア語でal-Islam「平和である事」また「絶対に帰依する事」。全てを神アッラーに任せ、他人に対して善行を施す事こそがイスラムの真の意味であるという。こんな崇高な教えのイスラム教徒がどうして無差別殺人のテロを繰り返すのでしょう。アッラーを神としない者はアッラーの命により、全てを抹殺するとでも言うのでしょうか。

 その点仏教は「困ったことはあなた自身が何とかするものであり、どうすれば悩まず苦しまなくてすむか、幸せは自分で導くもの、他人はあなたに何もすることができないと教えています。生れて死ぬまで自分の責任をきちんしなければならないとする教え、この様にあたりまえのことをあたりまえに説いたのがお釈迦さま」です。まさしく自己責任を説いているのが仏教です。

 アメリカは、犯人を特定し報復行動に出ると宣言しました。アメリカ人の誇りをずたずたに裂き、5千人以上の人命を奪い、金融機能を麻痺させ、経済的にも大打撃を与えたこのテロは、アメリカ、否世界に対し宣戦布告なしの戦争を仕掛けたと言っても良いと思います。釈迦もキリストもマホメットも、「目には目を、歯には歯を」の報復合戦が、「どうしてこうなるの?」と、予言に反した現象になって、涙を流しているのではないでしょうか。

会社情報
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-300-100 資料請求・お問い合わせ
ページの先頭へ