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社長通信

第169号 インフレ期待

2002年03月号

 アメリカにムーディーズという国債や社債の格付けをする民間会社があります。投資家の為にAaaとかAaとか のランク付けをするのですが、今度、日本国債の格下げをすると言う。即ち、日本国が破産して国債の償還が出来なくなる恐れが強まったと、アメリカの格付け会社が判断したわけです。今でも先進国の中では最下位のランクだそうですが、対外債務が世界一のアメリカ国債は一番上等の格付けとか。ムーディーズ国債格付け責任者トーマス・バーン氏の言葉(日経)を以下に引用してみます。
 日本は、先進国が平時に経験したことがないほど「政府債務が膨らんでいる」うえ、「経済もデフレ基調」が続いる。ペイオフの解禁を控えて、銀行や保険など「金融システムもぜい弱」だ。また、「財政投融資も表面化していない損失」を抱えているのも大きな問題だ。

 国債格付けにあたっては、1400兆円にものぼる個人金融資産のような「プラス要素も考慮」している。そのため、日本政府の外貨建て債務の格付けは、Aa1(ダブルAプラスに相当)と、自国通貨建て債務に比べ2段階高い。対外債務の元利払いの方が、確実性が高いとみているからだ。ただその一方で、財政の悪化や金融システムのぜい弱性が増すリスクは軽視できない。(対外債権は民間が持っているのであって、国が持っているのではありません。外国からは個人資産を国の担保と見るのでしょうか。--筆者註)

 日本経済で最も問題となっているのは、「デフレから抜け出せないこと」。政府債務が膨らみ、財政による景気テコ入れに頼れない以上、日銀は人々にインフレ期待を引き起こすような、思い切った金融緩和策を実施する必要がある。そのような「インフレ期待を引き起こす急進的な緩和策」に、批判があるのは承知しているが、デフレを放置する限り、実質的な債務負担は膨らむばかりだ。やがて財政は破たんする。

 日本経済が中長期的に安定状態に戻るには、「年3%程度の実質成長率」を取り戻す必要がある。財務省も日銀も思い切った手を打たない今の日本は、時間を空費してだけのように見える。

 このような話を聞くだけで、小泉さんの舵取り一つで、日本は沈没か、再生かのどちらかになることが実感されます。南米にアルゼンチンという国がありますが、私が学生の頃、この国は日本より先進国で豊かな国であった。然るに、アルゼンチンの国債がデフォルトとなり、ついに破綻してしまったことは記憶に新しい。

 企業経営者として、どの意見を選択するか。中長期的に見れば、「日はまた昇る」と考えるのが正しいのだろうが、少なくとも、「構造改革無くして成長無し」だけに頼るわけにはいかない。真紀子さんを更迭しても、50%近い内閣支持率があるのは、このままでは日本は滅びると、国民が肌で感じているからだろう。しかし、自分だけは構造改革の痛みを避けたいというのが本音だと思う。それが、抵抗勢力と言われる人たちです。

 勉強をしない人には、時代の流れが読めません。バブルの頃、誰が「今はバブルだ」と云ったでしょうか。(私もこんなに土地や株が上がるのはおかしい。いずれ3割くらいは下がるだろう、程度しか予想できませんでした。)
 国の破綻は、国の信用が無くなることですから、国が保証している貨幣の価値が急激に落ち、必然的にお金を物に変える動きが働き、物価が急激に上がると言うことに通じます。

 私は、デフレ時代の会社経営は膨張した経費を元に戻すしか無いと考え、支店数、社員数、パート数を減らし、今期の予算に見合った数値に落し、経常利益も下方修正しなくて済む対策を講じてきました。また、当社の構造改革として、4月より大幅な組織改革を行い、フラットな組織にし風通しを良くします。これは今後景気がどの様に変化しても、会社を守り、育て、二部上場を目指すことが私の使命と考えるからです。またこの時期は資金繰りが肝要と、10月以来、月商の3ヶ月分以上の資金を絶えずキープし、景気変動、特に金融変動に備えてきました。
 これが無駄な資金手当てだったと言える時が早く来て欲しいものです。

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