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社長通信

第187号 小泉再選

2003年09月号

 自民党総裁選挙は小泉さんの勝利で幕を閉じました。他の3人の候補に比べ、彼のキャッチフレーズとポーズは際立ってかっこ良く見え、それに対して国民は何となく期待し、高い人気を得ることになったのです。そして、自分の次期選挙のことしか頭にない自民党議員の過半数が世論に同調して、彼を選び、再選となったわけです。この国の政情を見るに、小泉さんの人気を当てにして次の選挙を戦おうする保身に汲々とする議員ばかりで、情けない思いがします。

  いずれにしても、彼の「改革無くして成長無し」という短いキャッチフレーズの中身は相変わらず見えてきません。確かに構造改革は日本中のあらゆる組織で必要だろうと思います。豊かさゆえに長期停滞に陥った日本経済。その豊かさを与えてくれたのは自民党だったと言っても過言ではありません。しかしながら、その自民党にしても、小泉さんが「自民党をぶっ壊す!」と言うまでもなく、今回の総裁選で派閥、特に最大派閥の橋本派は崩壊寸前で、そのボスたちの権威はすっかり地に落ちました。これで小泉さんが公言した「自民党をぶっ壊す」は実現し、政治の世界の構造改革は、政策集団による組織へと一気に進むでしょう。

 再選で力を得た小泉さんは、次は何をやるのでしょうか。郵政公社と道路公団民営化だけが構造改革でしょうか。私は、まず第一に構造改革をしなければならないのは、日本の統治システムそのものだと思うのです。特に政治家が官僚に予算の配分等を陳情する今の構図を変える必要があります。財布を握っている官僚が強い(家庭でも同じです)のは当然ですから、実質的な統治(支配)は官僚がすることになります。その構図を変えなければならないのですが、簡単には変わらない。それには権力の元になっているものを断つ必要があるのです。すなわち資金源を断つ。郵政公社と道路公団を民営化すれば、その莫大な資金(予算)は官僚の手を離れ、それに群がる族議員もいなくなるわけです。これら2つの民営化だけで、統治構造ががらりと変わる気がします。小泉さんの官僚機構改革と政治改革はそこを狙っているのだろうと思います。

 ただ、アフガンやイラクの混乱を見るに、発展途上国においては官僚支配も悪くない様です。明治維新も先の敗戦後の混乱期も、旧体制の官僚が見事に新体制の統治システムに対応し、政治体制過度期の混乱を見事に乗り切ったのです。アフガンやイラクの現状は、体制崩壊と同時に統治者が不在となり、官僚機構の未熟さゆえに益々混乱を深めているように思われてなりません。

 ところで政府は、イラクの米軍支援の為に1兆円以上のお金(税金)をアメリカにカンパするようです。それも北朝鮮が攻めて来た時、日米同盟に基づいてアメリカが助けてくれると言う一縷の期待を抱いての行為なのです。しかし、いざというときにアメリカは本当に助けてくれるのでしょうか。日本人は、古来、信義誠実を旨とし、約束を守り、裏切りや騙すことは人道にもとることとして、外交の場でもそれを実践してきたのです。日本以外の国にあっては、契約や約束は破るもの、騙すより騙された方が悪いと言う理屈もあるようですので、日本人のためにアメリカ人が血を流して北朝鮮と戦ってくれるなどは幻想に過ぎません。

  太平洋戦争の発端となった日本の真珠湾攻撃をアメリカ側はその公文書から事前に知っていたことが分っています。知っていながら攻撃させ、アメリカ国民に犠牲者を作り、「真珠湾を忘れるな」と敵に対する戦意を煽るような謀略を行うのが、日本以外の国々では国益に沿うことなのです。

 1兆円のお金がどれほどのものか計算して見ますと、たとえば毎日100万円(使い様のない金額です。年間3.65億円)ずつ使っても2740年もかかるのです。今年は皇紀でいうと2663年(神武天皇の即位した年が元年)ですから、日本国が誕生した時から使いつづけて、未だ77年分、281億円も残る計算です。アメリカの世界制覇の野心のために、国際貢献と言う美名でカモフラージュしてカンパするほど、日本は余裕のある国ではありません。小泉さんは国内ではイエス・ノーをはっきり言う人ですが、ことブッシュに対しては何でもイエス・マンの感が拭えません。「日本人は馬鹿がつくほどのお人好し」として、世界中の笑い者にならないようにお願いしたいものです。

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