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社長通信

第212号 禁煙

2005年10月号

 去る6月14日、私は、いつものようにタバコを4カートン(800本)買ってきて、自宅と会社の机の中に半分ずつ仕舞いこんだのでした。しかし、それ以来、4ヶ月たちましたが、そのタバコを口にすることは、結局ありませんでした。今回は、それまで1日50本以上吸っていたヘビースモーカーの私が、どうしてタバコを止められたのかをお話したいと思います。
 
はっきり言って、未だ隣で吸っている人のタバコの煙を嫌とは思いません。もし、タバコが肺気腫や肺がんの原因ではないと分かれば、今すぐ一気に10本くらい口にくわえることでしょう。それを180度変えてしまったのは、あの夜、ふと開いた月刊『現代』7月号のある記事のせいでした。雑誌のページをめくっていると、何気なく「恐怖のタバコ病COPD530万罹患者の凄惨現場」というタイトルが目につきました。「タバコ」という文字が気になって、その記事を読み進んでいくうちに、驚くべき事実に打ちのめされたのです。

「ズルズルと長いビニールチューブが床をはう。部屋のすみには、空気中から窒素を取り除いて、酸素だけを取り出す酸素濃縮器が置かれている。この装置から伸びる直径5㎜の細いチューブは、遠山雄二さん(77歳)にとって“命の綱”だ。チューブを流れる酸素は毎分2mmHg。鼻孔へ装着したチューブから直接酸素を補給しつづけなければ、たちまち息があがり、体中の細胞が悲鳴をあげはじめる。食事のときも、トイレに立つときも、寝ているときも、チューブを取ることはできない。(中略)初めは1mmHgだった吸入量が徐々に増え、今の2mmHgがやがてもっと増え、そして寝たきりになる。呼吸のつらさ、将来への不安、人前に出る恥ずかしさ…。もう死にたいだけだ。」と続きます。

この凄惨な症状の正体はCOPDと呼ばれる慢性気管支炎や肺気腫の総称で、肺への空気の出し入れが困難になり、徐々に悪化していく病気です。日本全体では推計で530万人が罹患しているそうですが、多くの人が罹患に気づかないまま、病気の進行を許しているそうです。
 
COPDは有害物質を吸い込むことによって発症することもありますが、最大の危険因子はタバコなのです。患者の85~90%は喫煙歴があり、喫煙者の死亡率は非喫煙者の20倍だそうです。あなたに、咳や痰、息切れなどの症状はありませんか。年齢のせいだと看過していませんか。

鼻や口から入った空気は肺へ入り、枝分かれした気管支を通り肺胞に達します。ここで酸素と二酸化炭素の交換が行われるのですが、その肺胞は繊細で弾力性や収縮性に富んでいて、空気を出し入れする大切な役目をしています。ところが、有害なガスや粒子によって気管支に慢性的な炎症が起こると、空気の通りが悪くなり、吸い込んだ空気が上手く抜けなくなって、肺胞が傷つきます。これを繰り返すと、葡萄の房のような形をした肺胞が壊れ、互いにつながって一つの袋のようになってしまいます。すると、空気を浄化する機能が壊れ、酸素ボンベの助けが必要になってしまうのです。ひどくなると台風が来て気圧の変化があるだけで苦しくなったり、トイレに行くだけのわずか数歩の距離でさえ苦しくて、1分近い時間をかけねばたどりつけないらしいのです。
 
こんな病気にだけはなりたくない。よし、直ぐにタバコを止めようと、800本のタバコを翌日の6月15日に周りの愛煙家に全てあげ、禁煙を始めました。以前、禁煙パイポや、二コレットガムなどで禁煙したこともありましたが、今回のようにタバコの害をそれほど意識していなかったので、いつも三日坊主で終わっていました。

今回は、以前に通信販売で買って、美味くなかったので放置していた「禁煙草」という韓国製の擬似タバコで、口を誤魔化し禁煙することにしたのです。禁煙草は1本100円もします。勿体ないのでタバコが吸いたくなると、数回吸って火を消さず、そのままシガレットケースに入れて消し、1本を3回くらいに分けて吸いました。通販で買ったのは60本で、ちょうど1週間でなくなりました。 

禁煙が1週間も続いたことに驚いた家内は、その日のうちに禁煙草の通販会社(後で分かりましたが、東急ハンズでも販売しています)に出向いて200本を買ってきたのです。こんなにされると続けないわけにはいきません。これは3週間でなくなりましたが、それ以降は、吸いたくなるとキシリトールガムを数粒口に放り込み、口寂しさを誤魔化しました。
 
今日で禁煙4ヶ月。3ヶ月を過ぎた頃から、タバコを吸いたい衝動も薄くなり、ガムも今では1日数粒しか食べません。タバコの恐ろしさを身にしみて感じての禁煙ですから、ついにはタバコの臭いでさえ嫌になる嫌煙家になると思っています。

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