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社長通信

第238号 コンプライアンス

2007年12月号

 今年は偽装、偽装と喧しい1年でした。昨年の耐震偽装設計(マンションの構造計算)に始まり、今年は偽装建材(耐火基準不足)、食品の産地偽装表示(外国産⇒国産うなぎ、ブロイラー⇒ブランド地鶏、九州産牛⇒有名産地牛など)、賞味期限偽装表示(和菓子、チョコ、明太子などでの賞味期限ラベルの張り替え)、原材料偽装表示(豚肉入りミンチ⇒牛ミンチ)、偽装請負契約(業務請負契約を装った労働者の派遣)など、多くの偽装が次々と表面化しましたが、これらはすべて内部告発によるものです。

 こうした偽装は、法令に反した行為=コンプライアンス違反ですが、その中でも、食品偽装の多さは異常としか言いようがありません。しかし、法律は、賞味期限が切れたものでも、合理的な保管をしたものであれば、再度その理由を明示した新期限のラベルを貼っても良いと言っています。
では、いったい何が違反だったのでしょうか。それは、食品メーカーが消費者に分かるような説明をすることなしに、新期限のラベルを張り替えたことなのです。  
元々、メーカーは、賞味期限や消費期限を短く設定する傾向がありましたが、それは、消費者に商品が新鮮だと錯覚させるためだったと言わざるを得ません。期限の設定はメーカーが合理的・科学的検査によって決めて良いのですから、張り替え違反をしなければならないような短い期限の設定を避ければ良かったのです。
それを、どのメーカーもこれまで運良く中毒を起さなかったために、長年に渡って期限ラベルの張り替えを続けてきたのです。まさに、偽装行為に対して感覚が麻痺していたと言わざるを得ません。
 しかしながら、まだ食べられる商品を捨ててしまうのは、戦前戦後の貧しい時代を経験してきた多くの日本人にとって、あまりにももったいない行為に思えてなりません。
そして、賞味期限の切れた食品を廃棄し続けると、そのツケはいずれ値上げという形で消費者に跳ね返ってくるのではないでしょうか。

 では、コンプライアンスとは法令遵守と訳されますが、法律に違反しなければ何をしても良いのかといえば、モラルに反する行為を行えば、社会の指弾を受け、結局は信用を失い、結果として法令違反と同じダメージを受けることになります。
確かに、「悪法も法なり」と言われるように、現状に合わない法律や、国民をコントロールしやすいように作られた法律もあります。食品衛生法における賞味期限などは、美味しく食べられる期限であって、法による規制は、まさしく浪費を助長することであり、消費者を馬鹿にしていると思います。
食べられる食品を捨てることは環境汚染にもなり、決して良い法律とは思えません。

 一方、国にとってのコンプライアンス違反とも言える事件が、守屋前防衛省事務次官の接待疑惑でしょうか。この事件によって、国民の官に対する信頼は大きく揺らいだと言えるでしょう。守屋夫妻は5年で300回ものゴルフ接待を受けたと言います。休日に2人で接待を受けたプレー代を最低5万円として、これだけで1500万円になります。その見返りとして、それこそ以心伝心、あうんの呼吸で便宜を図っていたに相違ありません。
 
 社員の皆さんも、取引先とのコミュニケーションを図るために、時には簡単な会食も必要でしょう。また、お歳暮をもらった人もいるでしょう。
しかし、過剰な接待や贈り物には必ずと言って良いほど毒が仕込まれているものなのです。また、その毒は麻薬の様に習慣性があるので、よっぽど気をつけなければなりません。
「こいつは接待をすれば取引をしてくれる」、或いは「取引を増やしてくれる」と分かれば、甘く見られてリベートにまでエスカレートするものです。そしてそのリベートはいずれ価格に上乗せされ、会社の損失となるのです。そんな社員は当然解雇となり、寂しい人生を送ることになります。
 
 接待を受けるのも接待をするのも、大事なことは節度を守ることです。では何処までを節度かと問われれば困るのですが、供応や贈り物を受けた都度、その内容を上司に報告できる金額までと言えば理解できるでしょうか。
 
 いずれにしても、コンプライアンスの基本は嘘をつかないことです。そして、消費者にとって得である行為は原則として法令に違反しないと思います。
隣りがやっているから、ウチがやっても大丈夫だろう式の判断では困るのです。

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