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社長通信

第256号 淘汰

2009年06月号

 つい最近43期の決算を終えたと思ったら、あと数日で第1四半期決算日がやって来ます。上場するまでは1年に1回の決算で済んだのに、今のように3ヶ月ごとに決算をするようになると、経理課は1年中決算事務を行っているみたいです。会計監査を委託している公認会計士事務所からは、ほぼ4人が1年間に120日間も当社に来て監査業務も行っています。
 
 決算のたびに経営者として気になることは、やはり業績です。実際のところ43年間も社長をしていると、少なくとも半年、1先の業績を読めるようになるものです。したがって、目先の四半期の業績に右往左往することはありません。しかし、ほぼ全滅したアメリカのリーマン・ブラザーズを始めとする投資銀行は、気がついたときには世界中を大不況に追い込むほどの負債を抱えていたのです。高株価を維持することが、投資資金(ファンド)を集めることことに繋がりますから、経営トップ(CEO)は日々の業績と株価に目を奪われ、企業の将来にまでは気が廻らなかったに違いありません。
 
 私も数年前は色々な投資コンサルタントや証券会社巡りをして、会社のPR活動をしました。投資銀行やヘッジファンドは、口では長期保有すると言います。ところが、運用を任された年金等の資金を、高い利回りで運用しなければならないファンドマネージャーは株式、債券、為替等の売買が主な仕事であり、運用利回りによって評価されるため、利回りが悪いと首が飛ぶのが当たり前の世界に生きています。したがって、当社の株などは動きが「ボチボチ(墓地・墓地)」で、彼らの目標とする利回りは稼げません。そのため、当社の株は、一定期間が過ぎると売るしかないのです。 彼らはゼロになるまで売り続けますから、ずるずると値下がり一方になるのです。値動きが激しい商品でないと、短期間で高いリターンを得られないのが投資の宿命です。それは鉄火場であり、ハイリスク・ハイリターン商品(サブプライムローンなどを組み込んだ証券化商品)によって高利回りを得ていたのが、商品に欠陥があったために、破綻へと突き進んでいったのです。
 
 当社の43期末の株主名簿をみると、欧米の投資ファンドは殆ど姿を消しました。彼らが手放したお陰で、当社の株主数はここ数年毎年100人前後ずつ、個人を中心に増え続けています。つまり、当社には、多分安定利回り中心に買ってくれている株主さんが1,535人もいらっしゃると言う事です。
 当社は上場以来、経常利益率は10%以上を確保し、配当利回りはほぼ3%以上になる配当を続けてきました。業種柄か、景気の良いときも悪いときも、余りぶれの少ない業績をあげています。それに比べて、アメリカの多くの投資銀行やハゲタカと蔑称される投資ファンドは、企業買収とかによって株価を瞬時に上げる芸当をやっていたようです。彼らの年俸は業績比例になっていて、業績が良ければ際限なく取るようになっているからだろうと思われます。狩猟民族の血を引く彼らの世界は、弱肉強食であって、獲物が捕れれば仲間に分け与えることもなく、満腹するまで食べ尽してしまう習性があるからかもしれません。一方、我が農耕民族は、一年に一度の田植えと収穫のサイクルのなかで生きてきました。周りの様子を見ながら、田んぼに水をはったり、稲刈りしたりの共同作業を行ってきました。そのような中で、一人だけが勝手な行動をとることは決して許されず、それをした者は村八分となりました。
 
 墓石業界に参入して29年が経ちましたが、当時、この業界は老舗の石材店だけで仲良く商売を続けていました。そんな業界が、他業界からの新参者である当社を気持ち良く受け入れるわけがありません。そのため、霊園開発も、当社単独(一社)で寺院とタイアップせざるを得ず、かなり苦労はしましたが、結果として当社は何処にも負けない開発力を身につけたと思います。
 また当社の消費者の立場に立った商法は、墓石業界に大変動を起こすきっかけを作ったと思います。当社が墓石業界に参入した当時、他社のチラシなどに掲載されていた霊園の価格表示は、永代使用料(墓地代)だけでした。墓石があってのお墓なのに、永代使用料の2倍以上もする高価な墓石の価格表示が無かったのです。一方、当社は、広告に墓石価格も表示しましたから、同業者はびっくり仰天だったようです。今ではお墓の広告に墓石代も表示するのが当たり前になりましたが、このように、かつては表示しない時代もあったのです。
 最近は、会社の全容を始め、全てが明朗表示されるようになってくると、業者や商品の優劣が、消費者からはっきり見えるようになります。供養の業界と言えども、淘汰の時代を迎えたと言わざるを得ないように思います。

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