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社長通信

第259号 理念

2009年09月号

 先の総選挙では予想以上の当選者を得て民主党が勝利し、自民党は大敗しました。この敗因は、大方の自民党員が4年前の総選挙で、小泉さんが自民党をぶっ壊すといって大勝利したことによって、理念やポリシーよりも人気のある人を選挙の顔にすれば勝てると錯覚し、人気があるやに見えた麻生さんを総理にしたところにあります。
 
 小泉さん以来の自民党政治は、「構造改革なくして経済成長なし」を旗印に、霞ヶ関の改革を棚上げしたまま、郵政民営化、年金制度、医療制度、道路公団民営化、労働者派遣法など、改革というより、むしろ国民いじめの改悪と言った方がよいような施策が進められました。小泉改革の理念は、経済はマーケットに任せておけば上手くいく、結果として小さな政府になる、という新自由主義=自由放任資本主義でした。
 マーケットを自由放任すれば何が起こるかと言えば、一握りの強いもののみが勝ち残ることは火を見るよりも明らかです。小泉政権の誕生以来、貧富の差が拡大し、社会を支えた中産階級が激減することによって、国民の構成が「少しの富める人」と「多くの貧しい人」というものに変化し、日本の誇りであった安心と安全が失われ、麻薬・殺人・泥棒などが日常茶飯事になりつつあります。まさに国内においても、犯罪のグローバル化が進展したと言っても過言ではありません。
 
 また、ITの急速な発達も、社会の常識を大きく変える要因となりつつあります。この10年の間に、情報は一瞬にして世界の隅々まで行き渡るようになりました。その情報の中には、ワザと流されたインチキ情報もありますが、そのような膨大な情報の真偽を確認選別し、ビジネスにする。新鮮で良い情報を集めることができるかどうかが、ビジネスの雌雄を決する時代になってしまったようです。
 特に金融マーケットは、24時間、世界の何処かで市場が開いています。グローバル企業は世界中に拠点を作り、各国の政府中枢からも情報を収集して、相場を先読みします。トレーダー達は相場の一瞬の動きを読んでキーボードを叩き、何十億、何百億円と儲けることもあります。正に証券や債券、為替、商品市場はカジノ(博打場)と言えるでしょう。
 博打によって莫大な利益を得ていたアメリカの投資銀行や保険会社の多くは、昨年9月のリーマンブラザーズの倒産で危なくなるやいなや、公的資金(税金)を投入してもらえる普通銀行に転換し、生き延びました。ある有名な投資銀行の歴代CEOはほぼ合衆国財務長官のOBであるため、政府の情報を得やすい立場にあります。
 これは単なる憶測でしかありませんが、彼はひょっとするとリーマンがオカシイと言う情報を事前に得ていたかもしれません。リーマンの最新情報が手に入っているとすれば、その逆張りをすれば儲かるわけです。
因みにそのCEOの年俸は50億円以上と言われますから、当社の年商より多いのです。
 
 このように、現代は、いかに良質の情報を集めるかが企業の生死を決する時代になったと言えるでしょう。
 かなり話が飛躍しましたが、このように時代がめまぐるしく変化するなかで、自民党が大敗した大きな理由は、自民党「政治」の改革を50年以上も行わず、国民の期待を受けて誕生した小泉改革は、単に弱者を増加させただけ、というその「負」の部分に有権者が気づいたからです。そして、今回の選挙で、自民党は、「責任力」をキャッチフレーズにしました。
 4年で4人も総理大臣が替わった同党が、責任力と言う重い言葉を使えば国民は白けるだけです。自民党は国民に人気があるという理由で、直ぐに解散・総選挙をする前提でその顔として、麻生さんを総理に選びました。ところが総理になった直後に世界的な不況が我が国を襲い、それに対する経済対策を理由に解散を先延ばしして、追い詰められた挙句、解散総選挙となり、結果として、自民党は大敗したのです。政党も企業も、その理念やリーダーの資質が如何に大切かを思い知らされた選挙でした。
 鳩山首相には、国民に軸足を置き、彼のキャッチフレーズ「友愛」を持った政治を行って欲しいものだと思います。日本人は結果をせっかちに求めますが、民主党に初めて与えた政権の座です。半年くらいは優しく見守りたいものです。

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