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社長通信

第285号 直葬

2011年12月号

 昨今、葬儀業界、墓石業界、仏壇業界、宗教界などを見ていると、人生の終末に関わる慣習や制度が大きく変化しつつあるのを日々感じます。
 その一つとして、直葬の増加があります。直葬とは、葬儀告別式(式=故人を送る儀式)を行わない葬式のことを言いますが、それが首都圏では30%を超えていると言われます。当社のラステル(ラストホテル)でお受けしたご依頼のうち、お電話いただいた時点では火葬だけでよいと言うのが実に50%となっています。病院・施設等へお迎えに行って、ラステルへご安置後、お葬式の大切さをご説明すると、その約半分の方が簡単なお葬式をされます。それでも葬儀式・告別式は形式過ぎてその意味を見出せない、あるいは故人の意思で葬儀をしない、あるいは長期療養などでお金がないという方が結構おられます。そんな直葬ご希望のご遺族が、故人を荼毘に付すまでの2~5日の間、故人に寄り添って過ごしていただく部屋を、多数ご用意しているのが当社のラステル久保山(ラステル新横浜は工事中)です。親族や友人はラステルを三々五々訪れ、故人に面会し、心行くまで、お別れの時間を持つことが出来るのです。これが、当社が提案する「懇ろな(ねんごろな)お見送り」です。
 お葬式を行わないので、読経(お坊さん)は要らないのですが、出棺の前や炉前にて、読経だけをお願いされることもあります。ラステルでは心根の優しいお坊さんが常駐していて、お気持ちだけのお布施で導師を務めていただけます。宗派が異なることもありますが、お経はお釈迦様の説法(仏の教えを説いた文章)ですから、どんな宗派のお経も元は同じ。極楽浄土へ導いてくれるはずです。
 また、そのお坊さんは、愛する人の死に直面して悲嘆にくれている方には、心が癒されるまでご相談に乗ってくれます。これをグリーフケアと言いますが、これこそお坊さんの一番大切な仕事です。なお檀家であれば、そのご住職をお連れすることができるのは当然です。 
 宗派に関連して最近感じることは、戦後生まれの人たちの中で、実家の宗派を知らない人が半分以上おられ、知っていてもこだわる人は2~3割に過ぎないということです。極論すれば、お経をあげてくれれば、何でも良いという人が増えてきたということでしょうか。つまり、死んだらお経を上げてもらうものだという習慣に従っているだけなのかもしれません。このことは親の所属する宗派からの離脱であり、寺院離れ、仏教離れに繋がっていくように思えます。
 次に家族葬の一般化があげられます。ここ10年位で急激に増えているのが、親族と親しい人、10 人~30 人以内で行う家族葬です。会葬者が減少することによる家族葬の増加の原因として考えられるのは、核家族化による姻戚関係の希薄化、超高齢になってからの死亡による友人・知人の減少、子供のリタイア後の長期経過による仕事関係者の減少、コミュニティー崩壊による近隣住民への不告知、子供達の勤務先同僚への不告知(社内の慣習化)、長期介護・看護による経済的困難等により、近親者しか告知しない傾向があることだと思われます。
 さらに、密葬の増加もあげることができるでしょうか。密葬は、家族葬に似ていますが、原則として四十九日以内の日中に、ホテルなどで偲ぶ会等の名称で関係者をお呼びしての「お別れ会」をセットとして行うものです。最近の特徴としては、企業の創業者や元社長などの偲ぶ会の場合、多くの場合社葬となり、香典を辞退されることが多くなっています。「お別れ会」を実施する場合、会葬(偲ぶ会)通知を出す人を、事前に時間を掛けてチェックできるのがメリットです。
最後に、新しい葬式の形として注目されつつあるワンデーセレモニーをあげることができます。この葬式は、家族(故人の子供・孫等)だけで通夜を行い、翌日昼間に親族だけで故人を荼毘に付し、夕刻から親族・会葬者をお呼びして、レストランやホテルで告別式と会食を行うものです。このワンデーセレモニー(ワンセレ)は当社が開発したものですが、これは偲ぶ会の小型版ということができます。急な訃報に接することの多い現代人は、仕事のため、昼間の告別式に参列できない、あるいは故人との関係が薄く、言ってみれば義理で参列する場合は、通夜に参加することが多くなります。100 人を超える会葬者だと、大半が通夜に参列し、告別式は20~30人ほどの寂しい本葬も珍しくありません。ご遺族は疲れた身体に鞭打って、前夜に続き翌日の本葬も会葬者に気を配りながら、ペコペコと頭を下げ続けなければなりません。
 このように、現代の葬式の形骸化に疑問を抱き、故人との別れを偲ぶという本来の葬式に立ち返り、通夜振る舞いや精進落しなど一緒にして、賑やかに故人を偲ぼうと言うのがワンセレのコンセプトなのです。

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