トップページ社長通信第317号 イスラム教

社長通信

第317号 イスラム教

2014年08月号

◆アッラーはキリストより偉い!?
 イスラム教で神様のことをアッラーと呼びますが、天地創造の唯一絶対神のことを言います。アッラーは、イスラム教独自の神ではなく、ユダヤ教やキリスト教などの一神教の神様と同一です。
アッラーの啓示を受けて、布教に勤しんだのが、預言者ムハンマド(マホメット)ですが、彼はサウジアラビアのメッカ生まれの商人でした。
 イスラム教において、一番してはいけないことは、唯一絶対神アッラーの存在や、慈悲深さを疑うこととされます。従って、イスラム教はアッラーを信じることから始まるわけで、信仰を止めることは背信行為となり、アッラーを否定することにつながり、イスラム法上では死刑となるといいます。
ムハンマドが最後の預言者として、神の言葉として、神憑り状態で述べた言葉を信者が聞いて、そのまま書き記したのがイスラム教の啓典「コーラン」です。イスラム教によると、ユダヤ教もキリスト教(キリストは預言者であり、神ではない)も、神の啓示を書いた旧約聖書や新約聖書を経典としていますが、神の言葉を全て書き記したものではなく、コーランこそが神の言葉を全て網羅した最後の啓典であるとしています。
 アッラーは、この世に唯一であり、全能の神ですから、アッラーを信じるイスラム教徒(ムスリム)は、アッラーの正しい教えを広めなければなりません。当時のメッカは、多神教を信じる人が多く、一神教のイスラム教が布教活動を活発化し、勢力を拡大すればするほど警戒され、市民から攻撃を受けました。そのため、やむなく布教の中心をメッカからメディナに移します。多神教であったメッカの権力者たちは、兵力を以てメディナに攻め入りました。マホメットも負けじと軍勢を拡大し、メッカへ逆に侵攻し、異教徒の虐殺も厭いませんでした。
 どんな新興宗教も、当初は旧勢力と血を血で洗う争いがあるものです。今も聖戦(ジハード)が続いていますが、彼らの戦争好きは、イスラム教が誕生した時からのDNA なのかと思われてなりません。
◆教えはキツイが良いこともある
 エジプト出身のムスリムの力士、大砂嵐の活躍が相撲ファンの注目を集めています。彼に気の毒だったのは、7月の名古屋場所が、3日目からラマダンに入ったことです。ラマダンの1か月間は、日の出から日没まで、飲食が出来ません。あの暑さで一滴の水も飲めないのは、死ぬ苦しみであったと思います。それでも、大砂嵐は戒律を守り、日の出から日没まで飲まず食わずで頑張り、7勝8敗の成績でした。
 次に、大きな戒律は、豚を食べてはいけないことです。イスラム教では、豚は穢れた生き物(細菌を持っている)と考えているからだと思いますが、豚丼、豚カツや生姜焼きなど、美味しい豚料理を食べられないムスリムは気の毒です。
 また、飲酒も禁じられています。今から35年ほど前、サウジアラビアに行った時、現地の日本人に奈良漬け(酒粕漬け)をお土産に持参したのですが、空港で取り上げられてしまったことがあります。
さらに、もっと驚くことは、金持ちは貧しい人たちに喜捨することが義務化されていることです。貧しい人たちは施しを受けても、威張っていて、貰ってあげるから、お前たちは義務が果たせたのだと言わんばかりです。これが、昂じて堂々と賄賂を取る役人もいるようです。
また、ムスリムは毎日決まった時間に5回、メッカに向かって礼拝しなければなりません。タクシーでも、その時間になると、地面に伏して、礼拝する運転手もいます。そして「神は偉大なり、ムハンマドはその使いなり」と声に出して唱えます。
 ほかにも、偶像崇拝を徹底して禁じています。イスラム教の教会であるモスクに入っても、中はがらんどうで何もありません。唯一神であるアッラーは偉大過ぎて、人間が像として描いたり作ったりすることは、もっての他と言うわけです。
 さらに、イスラム教徒は妻を4人まで持てると言われています。一家を支えている男は、砂漠の厳しい環境や、戦争などで、死ぬ危険性が高いため、一家の大黒柱を失う女性が多くなります。イスラム社会は、女性が一人では生きていくのが困難な世界なので、女性救済のための一夫多妻制がとられるようになったと言われています。但し、4人の妻を同じ敷地内に住まわせ、平等に愛さねばならない義務があるそうです。果たして、これは羨ましいことかどうか……。
 イスラムの国々の多くは、発展途上国が多いのですが、ムスリムは皆兄弟と考えています。共同体として助け合って生きていこうというイスラム教の基本教義が、貧しい人たちの共感を呼んでいるようです。そして、彼らがよく使う言葉「インシャラー」。失敗も成功も、神様の思し召しなのだから仕方が無いよ、と言うわけです。
 グローバル化が進展する世界で、イスラム社会に対する理解もちゃんとしなければなりませんね。

会社情報
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-300-100 資料請求・お問い合わせ
ページの先頭へ