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社長通信

第331号 英語

2015年10月号

当社の高田馬場オフイスは駅から2分の所にある。1日中歩道は若者で溢れている。駅周辺には大学、専門学校、予備校が軒を並べ、出入りする学生は日本人より外人の方が多いのではと感じられるほど、日本語以外の言語が飛び交っている。彼らの言葉で一等多いのは中国語ではあるが、何語かも分からない言語を話す人が毎年多くなっている。
 その中の一人に去る9月に早稲田大学国際教養学部に入学した、アメリカコロラド州から来た女学生がいる。1年間と言うことで多分に交換留学生だろう。その子がホームステイしているのが、私の二男の家。二男が4歳の娘の英語習得に良いかなとの思いから、留学生を受け入れたと言う。日本語と日本の現代史、日本文化を専攻しているという。どうりで4歳児よりも日本語が達者。彼女は2年前にも高校生の時6週間、東京と横浜の家庭でホームステイし、東京や京都・奈良の観光地も行ったと言うから、随分と日本に詳しい。
孫娘は生まれて半年後に自分のパスポートを持ち、既に7回も海外旅行をしています。4歳だからそれほどの記憶はないと思うが、色々な顔をした、色々な言葉を話す人間が、遠い所にはいっぱいいる事ぐらいは理解しているでしょう。最近では8月1日から10日ほどカナダ旅行に行っています。10時間の飛行中もムズがることは無かったというから、二男夫婦は小さな子連れで何処へでも行けるのです。
果たして我が子の時はどうだったろうか。子供がまだ幼稚園児くらいの時は、3人の子供を連れ、郷里滋賀県に帰る機会が1年に2回はあったと思います。東名高速道路は全線開通していない時代であったため、片道7時間以上かかったが、おしっこの為、路肩に何回途中停車させられたか分かりません。我が子と比べ、孫娘は生まれた時から国際人の素養を備えているかに見えます。
大人たちが鬼畜米英と言っていた太平洋戦争中(1941~1945)は敵国の言語(英語)を使用禁止した時代がありました。例えば、野球の場合、ストライクを“良し”、ボールは“悪球”、セーフは“安全”、フォアボールは“歩く”などと呼ぶように軍部が指示していたようです。ただ、プレー中にアンパイアがそんなバカげた言い方をしたとは思えません。ところが、70年後のいま、そんな敵国の言葉を母国語である日本語と同じレベルで話せるように、教育現場では英語教育に大変力を入れています。日本語を母国語とする日本人と、英語を母国語とする米英の国民とでは、思考過程が違うと思うのです。それを同じにしようというのが、日本の英語教育です。国際化・グローバル化の名の下に、日本人の精神文化を形成した日本語をないがしろにしようとしています。所謂、日本のアメリカ化を推し進めることになりはしないでしょうか。言葉はツールと言う人もいますが、日本語までもツールになっては堪りません。日本語が日本人にとって、ツールに成り下がった時、日本はアメリカの属国になってしまうでしょう。
その前例として、沖縄は独自の言葉-琉球語がありましたが、明治以降の日本語教育の結果、沖縄人はほぼ日本語を話し、日本人となりました。
既に、社内の公用語を英語にしている企業として、ユニクロ、ソニー、楽天などがあります。この社長通信のタイトルは“以心伝心”をもじって以石伝心としていますが、日本語の様な以心伝心的な表現は、英語では相手に理解してもらうことは出来ないと思います。語彙の多いのも日本語の特徴ですが、このことは、言葉の意味やこちらの本心を理解してもらうことを、相手に委ね過ぎと言うことになります。英語は単刀直入に表現することを原則とする言語ですが、日本語は言葉の裏(ニュアンス)を理解しなければなりませんから、生まれた時からそのことに慣れている我々には優しいことかもしれませんが、外人には難しいことだろうと思われます。留学生が日本語の意味が分からない時、嫁が翻訳してあげているようです。
ただ私は、このエッセイでも分かるように、何事もストレートな物言いをする性格ですので、外人的かもしれませんが英会話は出来ません。ビジネスに相手の母国語に合わせる必要は無いからです。しかしながら、現実のグローバル化は英語の出来る人と出来ない人では、収入や地位に雲泥の差が付く時代です。英語は単なるスキルだと思うのですが、私が新卒だったら、どこの会社にも入れないでしょうね。

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