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社長通信

第343号 おもてなし

2016年10月号

 滋賀県では親戚など招いた時、高齢者なら「大したもてなしは出けんけど、ゆっくりしとおくれやす。」という言葉が発せられる。この時のおもてなしは美味しい料理を用意する言葉として使われます。
 滝川クリステルが3年前オリンピック・パラリンピックの招致プレゼンテーションで、見事なスピーチを行ったのは記憶に新しい。その中で手振りも交え、「お・も・て・な・し」を披露した。おもてなしは、所謂、接客・接遇などのサービスとはちょっと色合いが異なりますが、接客・接遇の言葉に符合する英語は存在します。これらのサービスには主従の関係があり、お客様は主であり、提供する側は従となり、対価があるからこれらのサービスはビジネスの一環なのです。それに対し、おもてなしは、目に見えない心の両面で、裏と表が無いことを言う日本発のサービス用語です。英語のホスピタリティーとはちょっとニュアンスが異なり、ぴったり嵌る言葉が無く、敢えて言えば、目の前の一人のお客様だけに、思いやりの心でサービスすることです。細かい気遣い、気配り、目配りをすることで、対価はありません。チップを期待してのそれは、おもてなしとは言えません。
 サービスメニューの表記や、マニュアル化されていない、お客様が期待していないサービス、思いもよらない心遣いを受けた時、望外の満足をされるのではないでしょうか。
 例えば、会葬者の一人が咳をされた時、接客マニュアルにはお水を持っていくとある。これはサービス。おもてなしは、傍に行き、喉飴などお持ちしましょうかと問うのが、おもてなし。ホテルなどにチェックインして、ルームキーを受け取ると、自分で部屋に行くのが常識となっている。ところが高額な部屋でも無いのに、ボーイが部屋まで案内してくれると、感動したりする。
 ただ、これはホテルのマニュアル通りにしているだけ。部屋の大きさがお値段以上であったり、鏡の前に掃除担当者の名前と共に、メッセージが添えてあったりすると、ちょっと感激する。でもこの程度ならおもてなしとは言えないだろう。
 では、世界語となったおもてなしの神髄は何でしょうか。おもてなしは持って為すですから、「おもてなしの心」を持って接遇することです。当社は究極のサービスと言われる葬儀の施行をビジネスとしています。そして、葬儀が終わるとお施主さんからアンケートを頂きます。
 心付け(チップ)は固辞するように指導していますが、お施主さんがどうしてもチップを渡したくなる程の満足のいく葬儀となった時、それを拒否し続けるのも如何なものかと考え、そんな場合は有難く頂き、会社に一度入金し、税金等を差し引いて支給する制度にしています。チップであろうと、課税対象としている訳です。
 我々の業界は、人がやりたがらない仕事をしているのだから、心付けを貰うのが当然とした会社もあります。以前、近隣の公営斎場では心付けが必要だったのですが、今は要らない様です。東京都は民営が多いので、火葬場の職員に心付けをお渡しくださいと、葬儀社から喪家にお伝えします。心付けの有る無しで、担当職員の態度が変わることは無いと思いますが、葬家の方々が万が一にも嫌な思いをされることがあっても困るので、業界の習慣として一応お伝えするわけです。
 究極のサービスは、お客様とのコミュニケーションから始まります。初めてのお客様に接する時、服装、髪形、髪色、靴、爪、アクセサリーなど、ニチリョク社員として恥ずかしくない身だしなみが、第一印象を決めます。次に名刺をお渡しする頃、お客様にとって、好きなタイプか、苦手なタイプかが決まります。苦手なタイプと思われても、外見が良くて、微笑みを以って接することが出来れば、相手の気持ちは変わり、好意的に聞いてくれます。その前提は、お客様のお話を良く聴くことです。聞くではなく、聴くことが大切です。聴くは、十個の目と耳と心を使って聞くと言うことです。お客様のお役に立とうと、目を見開き、耳をそばだてて、心からの対応をすれば、好意をもっていただけるのです。それがおもてなしの原点です。お客様に信用されることから、ビジネスはスタートします。当社は、どこの社にも負けない商品やサービスを提供していますから、ご案内したり施行するときに、気配り・目配り・気遣いがしっかりできていれば、意識しなくとも、自然と「おもてなし」が出来ており、お客様の大満足を得られるのです。
 本部やお客様相談室などバックヤードの社員は、お話を電話ですることが多いのですが、顔は見えなくとも態度は見えるものです。顔が見えない分、心のこもった真摯な態度でお話しすることが、おもてなしの極意です。

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