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社長通信

第346号 トランプ

2017年01月号

いよいよトランプ政権がスタートしました。トランプさんがキングとなるか、ジョーカーとなるかを世界中が注目しています。彼はニューヨークの超セレブのビジネスマンで、いわゆる商売人。商売人は損得に敏感です。大統領選挙で言ってきたことが、米国にとって損と分かれば、軌道修正も吝かでないと思います。数字に強く、感の良さも並大抵ではなさそう。その上に度胸がある。米国民の考えていることを忖度する感の良さが彼を当選させたのだと思います。       
 さて、トランプ政権の米国はどのように変わるのでしょう。TPPの加盟を止めると言ったのは、環太平洋域の最大の貿易国は、市場の大半を占める輸出大国日本と輸入大国米国(アメリカ)です。その米国に日本から関税を掛けずに自動車等の製品をこれ以上持ち込まれては堪らない。TPPの最終目的は関税の撤廃だからです。トランプ大統領がTPP加入を止めると言ったのは、日本だけに太平洋域を自由にさせない魂胆ではないでしょうか。米国対加盟国なら米国に立て付ける加盟国はないが、域内が同一ルールでは米国の脅しが効かなくなる。      
 米国にはあらゆる天然資源があって、米国だけで食っていける資源大国です。あらゆる消費財・生産財を米国内で生産し消費できる国です。経済の自由化よりも擬似鎖国・孤立主義をとることによって、安い製品の流入を阻止し、市民全てが仕事に就けることを目標としているのだと思います。政治とは全ての国民に仕事を与えることが目的だからです。一部の宗教、一部の国民を米国から排除して国の安全を確保し、米国籍を持っている市民のみに仕事を与え、豊かさを保障しようとしているかに見えます。 
 第二次世界大戦までは、米国は外交政策として他国と同盟せず、孤立主義を取っていました。それが昭和16年12月7日の我が国からの真珠湾攻撃によって終息し、昭和20年の終戦後はその巨大な軍事力をバックに、共産政権のソ連と対峙する西側のリーダーの地位に着かざるを得なくなりました。その後世界の警察官として紛争がある度に、世界の果てまで出かけて米兵が何十万人と犠牲になってきました。その内、軍需産業が肥大化し、その産業振興のために戦争を仕掛けたのではないかと思うような内戦や戦争が起こりました。米国が単独で判断し、後から同盟国がついていくといった戦争もありました。当時、米国には我々が出かけなければ紛争は収まらない、と言った驕りもあったようです。それ程に米国人は世界のリーダーとしての矜持があったと思います。
 第二次大戦後70年経って気が付いてみれば、国内を走っている車は殆どが外国ブランド。労働市場はメキシコなど移民に奪われ、金持ちはケイマンなどへ資産を移し、イスラム過激派によって世界貿易センタービルに飛行機で体当たりされ、7000人の犠牲者を出したり、日本などの他国を守るためにその国に米軍基地を置き、莫大な費用を使っている。気が付けば白人の国だった米国が、有色人種の外国によってめちゃくちゃになったことに気付いたのでしょう。      
 トランプ政権の閣僚は超セレブばかり。特に金融出身者が多い。そしてトランプは不動産業。この陣容から見えてくるのは、実業軽視。実業の最たる製造業は、工場を造り、機械設備を行い、素材を加工し、付加価値を付けた製品を販売することによって利益を追求します。一方、IT時代の金融業は持てる資金をフル回転させることによって利益を生むことがビジネスです。金儲けだけが目的のビジネスです。ビジネスの理念・ポリシーは感じられません。
 トランプ大統領はビジネスマンです。自分が利益になるか否かには敏感な筈です。米国が得意な金融市場は、益々規制緩和を求めてくるでしょう。形振り構わない国益第一主義は世界から尊敬されない国になって行くことでしょう。リーダーの居なくなった太平洋を、平和な海にするのは日本の役目ではないでしょうか。      

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