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社長通信

第347号 墓じまい

2017年02月号

お彼岸が近づくと、新聞・テレビ・雑誌などで、お墓や葬儀のことが取り上げられ、当社の納骨堂やラステルの取材を度々受けます。最近目立ってきたのは、お墓の引っ越しと遺体安置施設の報道です。前者は墓を無くすことから、新語「墓じまい」が生まれ、いくつもの特集が組まれています。特に団塊世代のトップは70歳に達し、世代の大半がリタイアしました。さて田舎のお墓をどうすると考えた時、ご先祖が眠っているお墓ですから、自宅の引っ越しの様には参りません。
私も、故郷である滋賀県を離れ50年以上が経ち、同じように東京や京阪神で暮らす同級生たちの多くは、そのまま都会で生活しています。そんな友人たちから「お墓の引っ越しをしたい」という相談を受けることがあります。というのも、お墓の引っ越しは墓地の管理者から書類(改葬許可申請書)に署名・捺印をもらい、役所に提出し…と手続きが少々面倒なのです。自分のご先祖様だからといって、改葬許可申請書もなしに、勝手にご遺骨を取り出して、墓石をトラックで運び、お墓へ納骨することは、管理者に迷惑がかかるだけでなく、法律でも禁止されています。
 ところが、お寺の墓地ですと、通常、管理者は住職で、使用者は檀家です。都会に住んでいる檀家の「墓じまい」となると、田舎の事ゆえ少ない檀家がまた一軒減ることになり、お墓の引っ越しを簡単には承諾してくれません。理屈に合わない「離檀料」を請求されることがあります。当社はその檀家さんとお寺の間に入り、様々な折衝などの間に入って折り合いをつけることもあります。      
 お墓の引っ越しをしたいという理由の多くは、「遠いので墓守りができない」、「高齢になって田舎へお墓参りに行くのがつらくなったので、家の近くに移したい」、「子供たちは遠くのお墓にはお参りに行かないだろう」、「子供がいないので近くの永代供養付のお墓に移したい」というものです。都会への人口集中はもう聞き慣れた言葉ですが、お墓も都会への集中が起きているというわけです。昔ならお墓を引っ越すとは考えもしなかったことですが、厚生労働省の調査によれば、ここ数年、毎年8万件もの改葬があるそうです。
 一方、都心部での霊園や納骨堂開発はとても難しくなっています。最近では、近隣の住民の方との摩擦を防ぐ意味から、敷地に占める緑地面積や、駐車場の台数までが厳しく規定されています。結局、総面積の2割から3割程度しか墓域にできません。当社が販売している横浜三保浄苑の墓域はたったの1割です。家の近くに霊園は出来てほしくない。一方で、家の近くにお墓を移したいというニーズがあり、一筋縄ではいかない問題です。
お墓をお参りしやすい場所へ移したいということは、お墓に手を合わせ、ご先祖様に現況を報告し、家族の安寧をお願いしたい、或いは愛した故人に会いに行きたい、といった気持ちが未だに失われていないことです。お寺離れが叫ばれて久しいですが、供養の心、祈る心は失われていないことが感じられます。過日、散骨船に同乗しましたが、殆どの方が、お骨を全部撒かず一部は陸上のお墓なり、納骨堂に納め、手を合わせる対象として残しておられるようでした。
 今月初めより販売を始めた赤坂一ツ木陵苑と、名古屋大須陵苑は順調な滑り出しです。過去のデータから見ると、購入者の30%の方は、田舎から都会の納骨堂への引っ越しのお客様です。赤坂一ツ木陵苑の前のビルには当社の改葬事業部を設置し、田舎のお墓の引っ越しをお手伝いしています。
また、赤坂一ツ木陵苑の経営主体である威徳寺は赤坂不動尊として、赤坂に住む人たちのご祈願寺として有名です。この納骨堂の利用者でなくとも、館内の斎場を利用してお葬式や法事も出来るので、近隣住民の方たちの反対は全くなく、スムースに建設が進みました。開発で大切なことは、誠心誠意住民の方たちに開発の目的を説明し、理解を得ることです。赤坂も名古屋も予定通りに進捗したのは、ゼネコン等関係者の熱意と努力により、住民の理解が得られたからだと思われます。

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