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社長通信

第351号  チェンジ

2017年06月号

ファッションは生鮮食品と同じである。アパレルの世界最大企業のインディテックス本社はスペインの漁村にある。トレンド衣料の新製品を2週間で生み出し、48時間以内に世界のZARA店舗に配送する。パリコレがあると、そのエキスを取り込んだ衣料が2週間後に世界中の店頭に並ぶ。情報の鮮度とそれを消費者にリリースするスピードこそが命の産業で、トレンドを生み出すのは専門のデザイナーではなく、世界各国の消費者の反応を見て、瞬時にデザインし試作し生産に移る。
 我々の墓石産業をみると、10年ほど前、お墓の一般的な形は三段に積み上がった、所謂、和型と呼ばれる昔からの墓石が殆どであった。しかし近年、特に東日本大震災以降は、縦に長い和型から、オルガン型と呼ぶどっしりとした洋型が主流になり、最近ではデザインに凝ったデザイン墓と呼ばれる個性豊かな墓石が立ち並ぶ様になった。
 更に、お墓の形ばかりではなく、先祖供養に対する考え方が戦後世代から変わってきた。田舎から上京し新しい土地で所帯を構えた二男、三男は、住居を構えた都会が故郷となり、自分が先祖第一号の意識が潜在的にある。都会に住んだのが長男の場合、田舎のお墓を誰がお守するかで、他の兄弟と揉めることもあるようだ。
 世の中は、アベノミクスで赤字国債を増発し、一見景気が上向いている様に見えるが、どこまで良くなっているのだろうか。景気は気だから、国民みんなが良くなってきたと感じれば、一気に良くなることもある。ただ、バブルが弾けた90年以降に社会人になった人たちは、元々好景気を知らないので、就職に困らなくなって、景気が良いとはこんなものかと達観しているのではと思う。アメリカもトランプが大統領になって失業率が下がり、景気は上昇気運に見える。アメリカの顔色を伺いながら、漸く参加国の合意が得られそうになったTPPからトランプの離脱表明。また地球温暖化を止めるためのパリ協定からの脱退を決めたりと、内向きの政策ばかり。アメリカ・ファーストも自国のみの利益に走っては世界の信頼を失い、信用の出来ない国に成り下がる。
 そのアメリカのトランプに追随しているのが、安倍総理である。傲慢なのはトランプだけかと思えば、我が総理も似たり寄ったり。多数決が民主主義である限り、選挙で選ばれた大統領と総理大臣。任期中は選挙が無い限り、自分に不都合なことは否定し続けているが、国民はどちらが正しいか良く判っている。
 当社は昨年12月22日に創立50周年を迎え、記念に相応しい業績を上げる予定であったが、予算に対し未達の不首尾に終わった。取締役6名はどういう形で責任を取るべきか、その所在をはっきりするために役付取締役は全員平取締役に降格とした。一番の責任者は代表取締役たる社長の私ではあるが、会社には代表取締役が1人以上置かねばならないので、あと1期だけ社長を務めることになった。
 今期は執行役員であった五嶋美樹を取締役に任命し、7名の取締役によって経営に当たることになる。この2年間に業績を立て直した後、次の社長にバトンタッチをすることになった。次の社長は息子を社長にするのが世間的には順当ではあるが、我が社は上場企業である。だが、順送り人事で、誰でも務まるほどの規模の大きい会社でもない。某家具屋の様な創業者社長と次の社長の経営方針が違っては、創業の精神が失われ、企業の存立基盤さえ危うくなることを避けねばならない。私の義務は、これからの2年間で次の社長を決め、次の社長にしっかりチェンジすることである。社員200名弱の中堅と言われる規模の当社のトップは大企業の部門長程度であるが、販売とサービス主体の会社なので、先ずは消費者目線で、サービスの何たるかが分かる人でなければならない。

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