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会長通信

第359号 中国

2018年02月号

最近外国からの観光客が増え続け、ホテルは何処も満杯である。特に中国人が圧倒的に多く、一時期は爆買いする彼らで溢れた店もある。ところが最近は通販が盛んで、メールで発注すれば自宅まで配送するサービスが増え、支払いも電子決済が主流らしい。極く数年前は中国のお金「元」の偽札が多く、支払いの度に透かしを見て受け取ることが普通であった。
ところが、電子マネーが導入されるや、電子決済が一気に広まり、現金を持ち歩くことが無く、小さな金額でも電子決済が当たり前になっている。お金が信用できないから、電子マネーが普及したように、固定電話の普及が遅れたため、電柱などのインフラが不要な携帯電話が一気に広がった。今や、中国はIT先進国である。広い中国で末端までアナログ電話を普及させることは至難の業である。電話は未発達、お金は信用できない国なればこそ、IT先進国になったと言える。日本の10倍、13億人の人口を抱える中国は、数量的には日本の10倍の需要がある訳である。
当社は中国から墓石を輸入し始めて30年くらいになる。当時の墓石加工工場の従業員は遠い田舎からの出稼ぎ労働者で、工場の片隅の寄宿舎に寝泊まりし、春節と呼ばれる旧暦の正月に故郷に帰る。今年の春節は2月15日から21日までの1週間。民族大移動が2月15日前後から始まるが、最近は故郷にも働くところが多数出来て、正月が終わっても墓石工場に戻ってこないことも多く、工場主の頭痛の種になっている。
中国には都市住民(居民)と農村住民(農民)という戸籍があり、彼ら農村からの出稼ぎ労働者は農民工と呼ばれ、日本の人口の2倍以上もいる。農民戸籍は9億人と言われ、都市戸籍の4億人の倍以上いる計算だ。農民戸籍の貧しい人たちが仕事を求め、大都市が流入する農民で溢れた時代もあった。彼らは原則として、都市戸籍に変えることは不可能。不法流入なので社会保険も無く、仕事を失えば食べるに困ることになる。我々から見れば、完全な身分制度であり封建時代そのものと思うが、共産党政府により不満分子は完全に封じ込められているので、最近は暴動も余り聞かない。中国に展開する日本の企業にも、共産党員を雇用させられていて、おかしな動きがあると直ぐ封じ込められるようだ。
都市戸籍労働者の大半は国有企業に勤めていて、親方日の丸、否五星紅旗なので、余り働かないと言われる。リスクを避け、蓄財に励んでいるのが中国の公務員だが、その蓄財は賄賂によることが多い。日本への輸出企業を主とする中国在住の日本メーカーなどは通関役人に袖の下を渡さないと輸出許可が下りず、日本では部品不足で完成品が出来ないこともあるので、賄賂は必要悪と言われる。習近平総書記が遮二無二、虎もハエも叩く腐敗の取締りをしている。国家主席が反腐敗運動の音頭を取らねばならないほどに不正が蔓延していることの証左である。
私の二男坊の家に、3年前から毎年早稲田の女子留学生をホームステイさせている。1年目はユダヤ系アメリカ人、2人目は白人の養女となった中国系アメリカ人、3人目は台湾と上海人が結婚し、アメリカに住む中国系アメリカ人。彼女の両親はビジネスの為、上海に住んでいる。来日当時は3人とも日本語は少しだけ。1年後には十分コミュニケーションを取れるようになって帰国する。今いる子は3人目だが、彼女を見ているとホームシックに罹ることはあるまいと思うほど、両親が来日したり、彼女が上海に行ったりしている。気軽に中国に行く彼女には国境意識は無いようだ。英語が国際語であるアメリカ人には国境が無くて当然と思う。日本でも小学生から英語教育を行うらしいが、日本人の矜持を忘れては真の国際人にはなれない。英語の前にしっかりと日本語教育を施し、日本の誇る倫理観も教えねばならない。

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