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会長通信

第363号 最終号

2018年06月号

30年以上前から毎月1回発行を続けた寺村久義の「社長通信」も363号を以て最後となりました。昭和41年12月22日に現ニチリョクの前身日本ホームサービス株式会社を立ち上げて52年。紆余曲折を経て、到頭社長を引退する時が来たのです。店頭市場(現ジャスダック)上場以来20年目となります。毎月2,000字近い文章のネタが無い時も多く、何度となく往生しました。これでやっと「社長」通信が無くなる訳で、今後は「会長」通信とでも名付けて、非定期に書くことになるでしょう。
 今回の引退は花道を踏み締めてではありません。責任を取っての辞任です。第51期までは葬儀・霊園・納骨堂の3本柱がそれぞれ同額程度の売り上げが適い、配当も20年間継続しました。社長として上場時の株主総会で7円50銭(当時は分割前なので15円)の配当を約束しました。ところが前号で書きました様に、52期は特別損失4億円強が加わり、5億円近い赤字となって、配当どころではありません。約束が果たせない以上は社長を辞することによってケジメを付けるしかありません。
赤字の原因は、満を持してオープンした自動搬送式納骨堂の販売不振によるものです。1か月平均120件と言う、爆発的な売れ行きを示していた両国陵苑の販売が一昨年暮れに終了しました。ところが昨年の初頭にオープンした赤坂と名古屋の納骨堂が予定の半分も売れないのです。原因はこの2年余りに次々にオープンした競合納骨堂が、首都圏だけで実に23か所。どの納骨堂も基本は当社のマネですが、良い物はコピーが出ると言うことです。18年間推敲に推敲を重ねたチラシですら、キャッチコピーまでマネされ、他寺の納骨堂の現物を見てもチラシを見ても、どの納骨堂がパイオニアか分かりません。営業社員も来客されたお客様は、必ず買ってくれると言う自信があったのですが、今回はその自信が夢幻となったのです。今までは会社がお客様を連れて来てくれると言う習慣になっていたが、その当てが外れて戸惑っているのが現状でしょうか。
 大学を出て、56年間休まず経営者として過ごしてきました。78歳ですから仲間は殆どがリタイアしています。この年齢まで大した病気もせず、ボケもせず頑張ってこられたのは、ニチリョクを供養業界一の会社にしたいとの思いからです。商品やサービス、販売法、施行法等について考え続けてきました。色々なことを考え実行するのが好きなので苦にはなりません。
51年を振り返って、波乱万丈の人生だったように思われますが、腦の活性化には好ましいことだったと思います。大変なこともあった筈ですが、苦しかったことは殆ど覚えていません。考えていることが上手く行ったことしか記憶にないのです。ストレスの溜まりようがないのです。
物やサービスは、安くて良ければ売れる時代は終わりました。売り方をどうするかが一等大事です。先ずは来苑してもらうことです。来苑を促すにはどうすべきか?新聞、テレビ、チラシ、ポスティング、DM、ネット、電話だけでは他の納骨堂もやっていることですから、消費者が反応してくれなくなっています。半世紀も社長を続けると、その間の成功体験が邪魔します。売り上げの増進を図るには、上席から営業現場まで成功体験の薄い新しいスタッフで、新しい組織・新しい営業戦略を構築するしかありません。
当社は上場をしているものの中小企業の域をでません。大企業の社員の悪いところは、チャレンジしないことです。不振の原因を聞くと「今まで通りにしていました」と聞くことが多いのですが、今まではお客様が買いに来てくれたのです。
供養ビジネスは商品を売るのではなく、あなたのお客様に対する想いが付加価値です。トランプ大統領は初めて会った人でも1秒で相手が分かると言っています。お客様は数秒であなたの心を読んでいます。
業績が低迷している時に、社長を引き継いでくれる矢田新社長には誠に申し訳なく思いますが、私の傍にいて私の悪いところ・良いところは全て分かっている筈。新しい発想で再び成長軌道に乗せてくれることを期待しています。私の息子は私のDNAをそのまま引き継いでいます。彼を後任にしなかった最大の理由は社歴30年で、且つ私の息子だからです。
ニチリョクの原点はチャレンジです。新しい社長の元、全員で頑張りましょう。

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